2025/03/03 16:53
春のささやきが聴こえる３月。
淡く、霞たなびいて
草木がそっと目覚めるように
ゆっくり、静かに、動き出す。
今年もアトリエの周りでは
ホトケノザやオオイヌノフグリたちが
風に揺られて「また会えたね」と笑い合う。
過ぎゆく季節を惜しみつつ
やっぱり嬉しいはじまりの春、
エンゲージリングのjourneyを
ご紹介したいと思います。
飾らない自然体なおふたりへ
「特別だけど、自分らしくいられる指輪を」
と考えて、journeyは誕生ました。
エンゲージリングとしては珍しい
ローズカットカットダイヤモンドを
お留めしています。
ローズカットはまだ電灯のない16世紀、
陽光やキャンドルの灯りのもとできらめくことを
前提としてつくられたと言われています。
カット技術の発展途上に誕生した
ローズカットダイヤモンドの輝きは、
作り込みすぎず、優しくて、おだやか。
柔らかな光を湛えるその姿から
自然で素朴な透明感を感じられます。
高さを抑えたセッティングは
裏面が平らなローズカットならでは。
おふたりの日常に馴染みやすく仕立てました。
原型を手づくりしたまるいフォルムは
どこから見ても角がなく、しっとりとなめらか。
旅に連れて行きたくなるように
心地よく、優しく指に溶け込みます。
ダイヤモンドを包むふちのテクスチャーには
手しごとならではの愛しい素朴さも。
眩しい朝の光の中で
優しい風に揺らされて。
膨らみ始める蕾の下で、
開くその時を待ちわびて。
巡る季節のにおいや音を
きみと感じていたいから。
心配ごとも、わくわくも
まるごとポケットに詰め込んで
行き先は風にまかせて
ふたりの旅へ出かけよう。
ここから始まるふたりの旅路
ふたりだけの地図を紡いで。
旅のかたわらにはいつも、
この指輪がありますように。
2025.3.3 Yui
PERCH atelier
